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Excelで複数の条件分岐を行う方法(IFS関数)

2024年2月8日

ExcelのIFS関数は、複数の条件を指定して、それぞれに対応する値を返す関数です。

Excelで複数の条件分岐を処理する際、従来はIF関数をネストしていましたが、煩雑になりやすく見通しが悪くなるという課題がありました。

そこで登場したのがIFS関数です。IFS関数は、複数の条件を簡潔かつ効率的に処理できます。

記事内容

今回は、ExcelのIFS関数の使い方を紹介します。

IFS関数の基本的な構文

IFS関数の書式は以下の通りです。

IFS関数の書式

=IFS(論理式1, 真の場合1, [論理式2, 真の場合2], ...,TRUE,その他の場合)

  • 論理式:条件を指定します。TRUEまたはFALSEを返す式です。
  • 真の場合:条件が満たされた場合に返す値です。文字列、数値、セル参照など、さまざまな値を指定できます。
  • TRUE:TRUEを指定するとすべての条件に当てはまらなかった場合を指定できます。
  • その他の場合:すべての条件に当てはまらなかった場合に返す値です。

IFS関数は、条件が満たされた最初の値を返します。条件の順序が重要です。

IFS関数は、Excel 2019以降で利用可能です。

IFS関数の使い方

具体的な例で紹介します。

下の図のような表で、スコアにより評価を表示します。

  • スコアが90以上の場合は「優」
  • スコアが80以上90未満の場合は「良」
  • スコアが70以上80未満の場合は「可」
  • スコアが70未満の場合は「不可」
各商品の評価を表示する
各商品の評価を表示する

手順は次の通りになります。

評価を表示するセル「E3」を選択します。(①)

「数式」タブを選択します。(②)

「関数ライブラリ」グループの「論理」をクリックします。(③)

「数式」タブの「論理」をクリックする
「数式」タブの「論理」をクリックする

関数の一覧から「IFS」をクリックします。(④)

「IFS」をクリックする
「IFS」をクリックする

「関数の引数」ダイアログボックスが表示されます。

まず「スコアが90以上の場合は「優」」の条件を入力します。

引数「論理式1」に「D3>=90」と入力します。(⑤)

引数「値が真の場合1」に「"優"」を入力します。(⑥)

「論理式1」に「D3>=90」、「値が真の場合1」に「"優"」を入力する
「論理式1」に「D3>=90」、「値が真の場合1」に「"優"」を入力する

つぎに「スコアが80以上90未満の場合は「良」」の条件を入力します。

引数「論理式2」に「D3>=80」と入力します。(⑦)

引数「値が真の場合2」に「"良"」を入力します。(⑧)

「論理式2」に「D3>=80」、「値が真の場合2」に「"良"」を入力する
「論理式2」に「D3>=80」、「値が真の場合2」に「"良"」を入力する

つぎに「スコアが70以上80未満の場合は「可」」の条件を入力します。

引数「論理式3」に「D3>=70」と入力します。(⑨)

引数「値が真の場合3」に「"可"」を入力します。(⑩)

「論理式3」に「D3>=70」、「値が真の場合3」に「"可"」を入力する
「論理式3」に「D3>=70」、「値が真の場合3」に「"可"」を入力する

最後に「スコアが70未満の場合は「不可」」の条件を入力します。

引数「論理式4」に「TRUE」と入力します。(⑪)これですべての論理式に当てはまらなかった場合を指定できます。

引数「値が真の場合4」に「"不可"」を入力します。(⑫)

これですべての引数の入力が終わったのでOKボタンを押します。

「論理式4」に「TRUE」、「値が真の場合4」に「"不可"」を入力する
「論理式4」に「TRUE」、「値が真の場合4」に「"不可"」を入力する

これでIFS関数の入力が終わりました。

他のセルにも反映するためにオートフィルを行います。

他のセルにオートフィルで反映する
他のセルにオートフィルで反映する

これですべての商品の評価を表示することができました。

これで各商品の表示することができた
これで各商品の表示することができた

よくある質問 (FAQ)

Q1: IFS関数を使ってどのように複数の条件を設定できますか?
A1: IFS関数では、「条件」と「結果」を順番に入力することで、複数の条件を簡単に設定できます。条件がTrueの場合、その結果が表示され、Falseの場合は次の条件に進みます。

Q2: すべての条件に合致しない場合、エラーが表示されますか?
A2: はい、すべての条件がFalseの場合はエラーになります。最後に「True, “その他の結果”」のような形でその他の場合の結果を設定すると、すべての条件がFalseでもエラーを防げます。

Q3: IFS関数の結果に文字列を返すことはできますか?
A3: できます。条件に対して「"合格"」「"不合格"」のような文字列を設定すると、条件に応じた文字列が返されます。

Q4: IF関数との違いは何ですか?
A4: IF関数は単一の条件しか設定できませんが、IFS関数は複数の条件を順番に判定できるため、複雑な分岐が必要な場合に適しています。

Q5: ExcelのバージョンによってIFS関数が使えない場合、どうしたらよいですか?
A5: 旧バージョンではIFS関数が使用できない場合があります。この場合は、ネストされたIF関数を使って同様の分岐処理を実現する方法があります。

まとめ

IFS関数を使えば、複数の条件に応じて異なる結果を表示することが簡単にできます。

複数のIF文を使う手間を省き、シンプルで読みやすい数式を作成できるので、よりスムーズな作業が可能になります。

ぜひ、実際の作業に取り入れてみてください。

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