Excel

Excelのスピルとは?使い方を紹介

2023年12月24日

Excelのスピルとは、数式を入力したセルから、計算結果が自動的に周辺のセルに「溢れ出る」ように表示される機能です。

なお、スピルとは「あふれる」「こぼれる」という意味です。スピルは、Excel 2019で追加された機能で、Excel 2021とMicrosoft 365のExcelでも利用できます。

従来のExcelでは、1つの数式を入力したセルには、1つの結果しか表示できませんでした。そのため、複数のセルの結果を取得するには、数式をコピーして貼り付けるなどの作業が必要でした。

スピルを利用すると、数式を入力したセルだけでなく、隣接するセルにも結果が表示されます。

なぜスピルを使うと便利なの?

  • 作業効率UP: 手動で数式をコピーする手間が省け、作業効率が大幅にアップします。
  • ミス防止: 手動コピーによる入力ミスを減らすことができます。
  • データ分析の効率化: 配列数式との組み合わせで、複雑なデータ分析を簡単に行えます。

記事内容

今回は、Excelのスピルの使い方について紹介します。

例えば、下の図のような表で、金額を求める時は、「F5」セルに「=D5*E5」と入力し、その後オートフィルで残りに反映する必要がありました。

数式を入力後、オートフィルで反映する必要があった
数式を入力後、オートフィルで反映する必要があった

これをスピルを使用して入力すると以下のような流れになります。

まず、「F5」セルを選択します(①)

先頭のセルを選択する
先頭のセルを選択する

「=」を入力します。(②)

「D5」から「D9」をドラッグします。(③)

「単価」をドラッグして範囲選択する
「単価」をドラッグして範囲選択する

そうすると、

=D5:D9

と入力されます。

続けて

「*」

を入力します。(④) 数式は「D5:D9*」になります。

次に「E5」から「E9」をドラッグします。(⑤)

「金額」もドラッグで範囲選択する
「金額」もドラッグで範囲選択する

そうすると、

=D5:D9*E5:E9

になりので、「Enter」キーを押します。

数式入力後、Enterを押すと
数式入力後、Enterを押すと

そうすると「F5」から「F9」まで計算式が反映されます。

下のセルにも計算式が反映される
下のセルにも計算式が反映される

注意点

「F6」~「F9」の数式は灰色で表示され、編集することはできません。数式を編集する場合は、元のセルの「F5」を編集する必要があります。

スピルによって表示されている範囲を「スピル範囲」と言い、青い枠が表示されます。(今回は「F5」~「F9」)

また、数式を入力したセル(「F5」)以外のセルをゴーストと言います(「F6」~「F9」)

次に下の表で税込金額を求めてみます。

「G5」を選択し、「=」を入力します。(①)

「F5」から「F9」をドラッグします。(②)

スピル範囲をドラッグして選択する
スピル範囲をドラッグして選択する

そうすると数式には「F5#」と表示されます。

計算式の続きの、「*(1+」を入力します。(③)

「G2」をクリックします。(④)通常だと絶対参照にする必要がありますが今回は必要ありません。

「G2」は絶対参照にしなくても大丈夫
「G2」は絶対参照にしなくても大丈夫

「)」を入力し、「Enter」キーを押すと、

数式入力後、Enterを押すと
数式入力後、Enterを押すと

税込金額を求めることができます。

下のセルにも計算式が反映される
下のセルにも計算式が反映される

スピルは、Excelの作業効率を向上させる便利な機能です。

ぜひ活用してみてください。

Excelの基本的な操作方法から、便利な機能の活用術まで、幅広く紹介しています。

ぜひこちらのページも合わせてご覧ください。

今すぐCHECK

検索

-Excel
-