特定の条件に合ったデータだけを対象にして平均を計算する場合、ExcelのAVERAGEIF関数が非常に便利です。
この関数を使用すれば、大量のデータから必要な情報だけを効率よく抽出し、計算することが可能です。
例えば、あるリストにある商品の売上データがあり、その中から特定の商品の売上平均を求めたい場合に、AVERAGEIF関数を使うことができます。
この記事では、AVERAGEIF関数を使って、条件に基づいたデータの平均値を簡単に計算する方法を解説します。
AVERAGEIF関数の基本的な構文
AVERAGEIF関数の書式は以下の通りです。
AVERAGEIF関数の使用方法
AVERAGEIF関数を使用して条件付きの平均を求める例を紹介します。
下の図のような表があり売上店毎の平均を求めます。
まず一番上の「新宿店」の平均を求めます。
平均を求めるセル「H3」を選択します。(①)
「数式」タブを選択します。(②)
「関数ライブラリ」グループの「その他の関数」をクリックします。(③)
表示されたメニューから「統計」にマウスをポイントします。(④)
表示された関数一覧から「AVERAGEIF」をクリックします。(⑤)
「関数の引数」ダイアログボックスが表示されます。
引数を入力していきます。
まず、「範囲」のボックスにカーソルを移動し、表から売上店のセル「C3」~「C34」をドラッグします。(⑥)
ドラッグすると「C3:C34」と入力されるので、後でオートフィルを行うために絶対参照にして固定します。
「F4」キーを押して絶対参照にします。
「範囲」は「$C$3:$C$34」となります。
次に、「条件」を設定します。
「条件」の入力欄にカーソルを移動し、セル「G3」をクリックします。(⑦)
「平均対象範囲」を設定します。
「平均対象範囲」の入力欄にカーソルを移動し、表から「売上」の範囲「E3」~「E34」をドラッグします。(⑧)
ドラッグすると「E3:E34」と入力されるので、後でオートフィルを行うために絶対参照にして固定します。
「F4」キーを押して絶対参照にします。
「平均対象範囲」は「$E$3:$E$34」になります。
各引数の設定をまとめると下の図になります。
これで設定が終わったので、OKボタンを押します。
これで「新宿店」の平均を求めることができました。
最後にオートフィルを行い、残りの売上店にも反映します。
これで各店の平均を求めることができました。
よくある質問 (FAQ)
Q1: AVERAGEIF関数で複数の条件を設定することはできますか?
A1: AVERAGEIF関数は1つの条件しか設定できません。複数条件の場合は、AVERAGEIFS関数を使用してください。
AVERAGEIFS関数の使い方については以下の記事をご覧ください。
Q2: テキストデータに基づいて条件付き平均を計算できますか?
A2: はい、できます。例えば、「条件」が「"A"」の場合、範囲内のセルに「A」と一致するデータの平均を計算できます。
Q3: 条件に「日付」を指定して平均を求めることはできますか?
A3: はい、できます。例えば、「条件」を「>=2023/01/01」のように指定すれば、指定した日付以降のデータを基に平均を求められます。
Q4: 条件にセル参照を使用することはできますか?
A4: はい、できます。例えば、条件を「">="&A1」とすることで、セルA1の値に基づいて条件を指定できます。
Q5: AVERAGEIF関数で別の範囲を平均として使用する方法を教えてください。
A5: 平均を求める範囲を条件を指定する範囲と異なる範囲にすることが可能です。
例: =AVERAGEIF(A1:A10,">=50",B1:B10)
この場合、A1:A10を条件に基づいて評価し、B1:B10の平均を計算します。
まとめ
以上が、AVERAGEIF関数を使った条件付き平均の求め方です。
特定の条件に基づいたデータの分析が必要な際に、この関数を活用することで、効率的に平均値を算出できます。
ぜひ、日々のデータ処理に役立ててください。
AVERAGEIF関数は、単純な条件でセルの平均を求める場合に便利ですが、複数の条件で絞り込みたい場合はAVERAGEIFS関数を使う必要があります。AVERAGEIFS関数については以下の記事をご覧ください。